白湯とは?毎日飲む効果と正しい作り方|お湯との違いは温度で決まる!
最近では、美容や健康の観点から飲まれることも多い「白湯」。
アサヒ飲料の調査によると白湯の飲用率は年々増加傾向で、09年の11.8%から22年には61.0%と約5倍に伸びているほどです。
なんとなく健康にいいとは知っていても、どのような効果があるのかは知らない方も多いのではないでしょうか。
今回の記事では白湯の基本知識や効果、正しい飲み方や注意点についても詳しく解説していきます。
手軽に取り入れることができる健康法なので、ぜひ参考にしてみてください。
白湯とはなに?お湯との違いや簡単な作り方を解説!
そもそも白湯とは一体何なのでしょうか。
答えは「水を一度沸騰させたお湯」のことです。
水以外の物はなにも入れず、水を沸騰させただけのお湯のことを白湯といいます。
白湯の読み方は「さゆ」もしくは「しらゆ」と読むのが一般的。
中国料理にも同じ漢字の「白湯(パイタン)」というスープ料理がありますが、まったくの別物です。
今回の記事では水を沸騰させたお湯である「白湯(さゆ・しらゆ)」について解説していきます。
白湯とお湯の違いとは?
皆さんも疑問に感じたことはあるかもしれませんが、白湯とお湯はいったい何が違うのでしょうか。
諸説(しょせつ)ありますが、白湯とお湯の違いは「沸騰しているかどうか」です。
白湯 | 沸騰したお湯を冷ましたもの |
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お湯 | 水を40度以上に加熱したもの |
白湯は水を沸騰させたものですが、お湯は「水を40℃以上に温めたもの」を指します。
つまり、40℃以上に温めた水の総称を「お湯」と呼び、そのなかでも一度沸騰させたものを「白湯」と呼ぶわけです。
お湯は必ずしも沸騰させる必要はないため、水道水などを使う場合は不純物が含まれたままです。
一方で白湯は沸騰させることで、残留塩素やトリハロメタンなどの有害物質が取り除かれていることが条件です。
日本の水道水は綺麗ですが水道水をそのまま飲む危険性があることも事実です。
白湯の正しい作り方は?
前述のとおり、白湯は「水道水」を使うか「純水(ピュアウォーター)」や「市販のミネラルウォーター」を使うかで作り方が違います。
・水道水を使う場合
水道水を使う場合は一度沸騰させてから冷まします。
・浄水や純水などを使う場合
浄水や純水、市販のミネラルウォーターを使う場合は残留塩素やトリハロメタンが含まれていないため、電子レンジやケトルで温めるだけでも大丈夫です。
白湯はなぜ沸騰させる必要があるの?
一度沸騰させる理由は「水道水で白湯を作るから」です。
現代のようにペットボトルの水や、ウォーターサーバーなどがない時代から白湯は健康法として取り入れられてきました。
しかし、水道水には残留塩素やトリハロメタンなどの物質が含まれています。
この残留塩素やトリハロメタンを除去するためには、水道水を10分~15分程度沸騰させ続ける必要があるのです。
他にも沸騰させることで残留塩素によるカルキ臭がなくなり、口当たりがまろやかになるという効果もあります。
そういった理由から白湯は一度沸騰させた水のことを指すようになったのです。
水道水以外なら沸騰させなくても大丈夫?
白湯を作るときに水を10~15分も沸騰させ続ける必要があるのは、水道水を使用しているからです。
つまり水道水ではなく、市販の水やウォーターサーバーの場合は残留塩素やトリハロメタンを含む心配がないため沸騰させなくても大丈夫です。
白湯の効果は、内臓を温めることによる基礎代謝の向上にあるので、沸騰していないミネラルウォーターでも問題はありません。
自宅にウォーターサーバーがある方は、そのお湯を適温に調整して飲むことで同じ効果が期待できるのでおすすめです。
白湯にダイエット効果はある?
白湯を飲むだけでダイエットになるほどの高い効果は期待できませんが、ダイエットに適した腸内環境に整えることは期待できます。
血液の循環が良くなり(基礎代謝がUP)脂肪燃焼効率が高まる、内臓機能が温まることで内臓機能が活発になり、老廃物の排出を促進するなどです。
より効果を期待したい方であればミネラル成分が豊富な硬水・軟水のミネラルウォーターをおすすめします。
白湯の最適な温度は?
白湯は水を一度沸騰させますが、飲むときはぬるくなり過ぎなければ問題ありません。
温度は「50~60℃前後」まで冷まして飲むのが最適です。
ぬる過ぎると効果が半減し、暑すぎると火傷の危険性があるので注意が必要です。
自分の好みに合った温度に調整して飲むようにしましょう。
白湯を飲むことで期待できる効果とは
健康に良いとされる白湯ですが、どのような効果があるのでしょうか。
白湯には次のような効果が期待できるとされています。
- 消化を助ける
- 便秘の解消
- 基礎代謝が上がる
- デトックス効果
- 美肌効果
それでは一つずつ確認していきましょう。
効果1.消化を助ける
白湯を飲むことで、胃腸全体が温まり活性化することで消化力が高まります。
消化力が高まることで、食べたものがきちんとエネルギーに変換されるため健康的な体になっていきます。
逆に、消化力が弱まると胃腸に老廃物が溜まり、便秘や肌荒れの原因になってしまうので注意が必要です。
効果2.便秘の解消
上記でもお伝えした通り、白湯を飲むことで胃腸全体が温まり活性化します。
胃腸が活性化することで消化促進につながり、老廃物の排泄がスムーズになり便秘の解消につながります。
効果3.基礎代謝が上がる
基礎代謝とは、身体をまったく動かさなくても生命を維持するために消費されるエネルギーのことです。
この基礎代謝は内蔵の温度が1℃上がることで約10~12%上がるとされています。
白湯を飲むことで内臓が温まるので基礎代謝が上がります。
その結果、血液のめぐりが良くなり冷え性の改善や脂肪燃焼によるダイエット効果も期待できます。
効果4.デトックス効果
身体が温まるとリンパの流れや血流が良くなり、身体に溜まっている老廃物や余分な水分を排泄してくれます。
これにより血液がさらさらになったり、むくみの改善につながりデトックス効果が期待できます。
効果5.美肌効果
「腸がキレイな人=肌がキレイな人」と聞いたことはないでしょうか。
消化不良など胃腸のトラブルが、肌の健康にも大きく影響してきます。
白湯は腸内の毒素を浄化・排出を促してくれるので、腸内環境が改善され美肌効果が期待できます。
血行が改善され肌全体に栄養素が取り込まれるため、キメの細かいキレイな肌に近づくかもしれませんね。
白湯の効果的な飲み方とは?1回に飲む目安量
続いては白湯の効果的な飲み方を確認していきましょう。
白湯を飲むのは「起床時と就寝前の2回」が理想です。
起床時にコップ1杯の白湯を飲む
起床時は50℃前後の白湯をコップ1杯(200ml)飲むのが一番効果的と言われています。
白湯は10~20分くらいかけてゆっくりと飲むのがポイント。
寝起きに温かい白湯を飲むことで、体温があがり血行が良くなります。
また、眠っていた胃腸が刺激され活動モードになるので朝食の栄養をしっかりと消化・吸収することができます。
就寝前にもコップ1杯の白湯が理想的
夜寝る前に白湯を飲むことで体が温まり、副交感神経が優勢になります。
副交感神経が優勢になることで、心身のリラックス効果が期待できます。
また、内臓が温まり血行が良くなるので冷え性改善になり寝つきが良くなる効果にも期待です。
寝る30分以上前にじっくりと時間をかけてコップ1杯の白湯を飲むのがおすすめです。
飲み過ぎNG!白湯を飲むときの注意点やデメリットとは?
白湯を飲むときの注意点について説明していきます。
特に今まで白湯を飲む習慣がなかった人は以下のことに気を付けましょう。
むくみの原因になる場合がある
水分の摂り過ぎはむくみの原因になります。
白湯は冷たい水よりも吸収が良いため、大量に飲み過ぎるとむくみの原因になってしまう可能性があります。
下痢になる場合もある
白湯を飲む習慣をつけることで胃腸が活性化し、老廃物も出やすくなるので下痢になってしまうことがあります。
しかし、この下痢は腸のデトックス効果の現れなので、内臓がリフレッシュしている証拠です。
腸がキレイになることで、肌の調子も良くなりキレイになります。
寝る30分以上前に飲んでおく
寝る直前に白湯を飲むと、寝ている間にトイレに行きたくなってしまいます。
そのため、夜中に目が覚めないように寝る30分前までに飲んでおくことがおすすめです。
寝る前に飲み過ぎてしまうと寝不足の原因になってしまいます。
1日に飲む量は600~800mlを目安にする
私たちの身体が1日に必要とする水分量は約1.5~2Lです。
白湯として飲むのは600~800mlを目安にしましょう。
コップ1杯は150~200mlなので、1日に飲む回数は3~4回程度となります。
白湯を飲み過ぎてしまうと胃液が薄くなり消化不良や、むくみの原因になる場合があります。
一度でたくさん飲むのではなく、毎日適量を継続することに意味があるのです。
白湯はガンの元!?体に悪いという噂の真相
白湯を飲み過ぎると体に悪いと言う話の中には、事実もありますが、間違いも多くあります。
ここでは白湯を飲み過ぎると体に悪いという話のウソについてまとめています。
白湯を飲み過ぎてもガンにならない
白湯を飲み過ぎるとガンになるという噂がありますが、これは間違いです。
水には発がん性物質のトリハロメタンが含まれており、沸騰させることで濃縮される。。。といったことを心配して出てきた噂と思われます。
しかし、水道水のトリハロメタンはごく微量で一生飲み続けても問題はないと言われています。
また、白湯を作る際は10分~15分程度沸騰させればトリハロメタンは除去できるので安心です。
白湯を飲み過ぎてもも免疫力は下がらない
白湯を飲み過ぎると免疫力が下がってしまうという噂もあります。
しかし、これも間違った知識です。
先ほどもご説明した通り、白湯を飲み過ぎとむくみや消化不良の原因になる可能性はあります。
しかし、白湯の飲み過ぎが免疫力を下げるといったことはありませんので、安心しましょう。
白湯を飲み過ぎても栄養素は流れ出ない
白湯を飲み過ぎると栄養素が流れ出てしまうといった噂があります。
これも誤った知識です。
白湯を飲むことで老廃物が排出されやすくはなりますが、栄養素が流れ出てしまうということはりません。
しかし、白湯を飲み過ぎると消化吸収が悪くなり、栄養素が吸収されににくくなる場合がるので注意が必要です。
人によっては白湯が制限される場合もある
白湯は病的なむくみがある人や、腎臓に疾患のある人は飲む量に注意が必要です。
そういった心配がある人は、医師に1日に飲んでよい水の量を確認した上で、摂取する様にしましょう。
美味しい白湯の作り方!電子レンジでも大丈夫!
水道水で白湯を作る手順は以下の通りです。
- ■白湯の正しい作り方
- やかんに水を入れ強火で沸騰させる
- 沸騰したら火を弱め、10~15分間沸かす
- 火を止め50〜60℃に冷ます
ここで重要なポイントは沸騰してから10~15分沸騰させ続けることです。
水道水には残留塩素やトリハロメタンなどの物質が含まれています。
トリハロメタンは水温が上昇すると増加する性質があり、沸騰直前に加熱前の1.0~3.6倍になるというデータがあります。
そのため、10~15分以上は沸騰させトリハロメタンを揮散除去するようにしましょう。
電気ポットを使う場合は沸騰の操作を数回くり返すことでトリハロメタンを除去することができます。
白湯は電子レンジでも手軽に作れる
電子レンジがあれば簡単に白湯を作ることができます。
電子レンジで作る場合は、150~200mlの水をマグカップに入れ、500Wで2分温めます。
ただし、電子レンジでは水道水の残留塩素やトリハロメタンの除去は難しいので、ミネラルウォーターか浄水を使いましょう。
残留塩素やトリハロメタンのことはあまり気にしない方は水道水を使っても問題ありません。
白湯を飲みやすくアレンジする方法
白湯は味がなくて苦手という人や味に飽きてしまった人はアレンジしてみるのもおすすめです。
白湯×レモン
スライスしたレモンやくし形切りしたレモンを入るとさっぱりした味わいに仕上がります。
生のレモンがない場合は、レモン果汁を数滴入れても作ることができます。
白湯×はちみつ
カップ1杯あたり、ティースプーン1杯分のはちみつを入れるとほんのり甘くなり飲みやすくなります。
はちみつにはカリウムが豊富に含まれているため、むくみ予防にも効果があります。
レモンと合わせればはちみつレモン白湯となり、さらにアレンジを加えることができます。
白湯×ミント
カップ1杯にミントを2~3枚入れるとスッキリとさわやかな香りの白湯になります。
白湯×生姜
スライスした生姜を2~3枚入れて白湯を作ると、身体を温めてくれるため寒い日などにおすすめです。
生の生姜がない場合は生姜チューブであれば小さじ1杯(1cm)ほど、パウダーであれば大さじ1杯入れれば作ることができます。
白湯×梅干し
梅干しをトースターや電子レンジで加熱してからカップに入れお湯を注ぎ、スプーンでほぐしながら飲みます。
梅干しは、カップ1杯に対して1粒が目安となります。
(加熱する際は焦がさないように注意してください。)
ウォーターサーバーがあれば手軽に白湯が飲める!
白湯を毎日の習慣にするためには、手軽さは非常に重要です。
毎日水道水を10分以上も沸騰させるのは時間的にも現実的ではありません。
しかし、ウォーターサーバーがあれば「白湯」をいつでも簡単に飲むことができます。
もちろん白湯以外にも便利な場面が様々です。
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